研修医と理学博士の在宅医療-雑談-

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在宅医療について〜序論

 

皆さんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

本日は、本ブログでも力を入れて投稿していこうと思っている在宅医療についての序論記事となります。

 

①在宅医療とは、広義の意味では「病院外で行う全ての医療」を指す言葉です。

なので例えば、定期的に外来診療で医師に診察してもらい処方された薬を家で飲むという行為もそれ自体は在宅医療と言えます。

つまり、入院して病院内で受ける医療行為と対極に存在する医療は在宅医療と言えますね。

しかしながら、近年注目されている在宅医療とは狭義の意味であると思います。

狭義の意味での在宅医療とは、通院困難な患者さんに対して自宅または老人福祉施設にいたまま、医療を受けることであると定義されます。

つまり、本来であれば入院加療が必要な病気でも、患者さんの状態や要望によって自宅でも必要な医療が受けられることであると言えます。

 

このような狭義の意味での在宅医療が注目を浴びつつある背景には、

1、日本社会の高齢化と医療技術の発展

2、医療機器の発展

の2つがあると思います。

 

1については、エビデンスが集約されてきたことで◯◯の病気には●●の治療方法が最も予後が良いということが分かるようになったことや、難病でこれまで治療困難であった病気に対して新薬が発見されたことなどによって、病気になっても長生きできる患者さんが増えたということです。

2については、インターネットの発達による情報交換の効率化、医療機器の電子化やポターブル化です。

例えば、これまではレントゲンを撮影するためにはレントゲン装置のある病院や診療所に行かなければなりませんでしたが、ポータブルエックス線の普及によって自宅で撮影してそれをインターネットを介して電子カルテに飛ばすということができるようになりました。また、エコー検査についてもスマートフォンに接続されたポータブルエコーでスマホ画面にリアルタイムでうつしだせるものまであります。

 

本ブログでは以上のような背景を踏まえて、

通院困難な患者さんに対する緩和医療における在宅医療はもちろん、外来通院中の患者さんが遠隔医療等を利用して通院の手間を省くことのできるシステム等についても考察していきたいと考えております。

 

これから徐々に在宅医療について深掘りしていきたいと思いますので、ご興味のある方はお気に入り登録して読んでいただけたら嬉しいと思います。

 

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